【 優等生は探偵に向かない 】成長、苦悩するピップを応援したくなる青春ミステリー

優等生は探偵に向かないは創元推理文庫、ホリー・ジャクソン著,服部京子翻訳

「優等生は探偵に向かない」ホリー・ジャクソン:著 東京創元社

ストーリー

イギリスの田舎リトル・キルトンに両親と弟と暮らすピップは18歳の高校生。

親友の父親が犯人であった殺人事件を解明したばかりの彼女に新たな人探しの依頼が。

友人コナーの兄、ジェイミー・レノルズが失踪してしまったが、警察はお決まりの操作手順で相手にしてくれない。

もう2度と他人の生活に首を突っ込まないと誓ったピップだったが、コナーと母親に懇願され捜査を始めたものの、、

非協力的な警察、友人の裏切りや非難の声で心折れかかるが、

意外な隣人のアドバイスでピップは奔走。

恋人のラヴィと共に真相に迫るが、そこで待っていたのは

悲劇ともいえる哀しい一人の人間の人生だった。

『自由研究には向かない殺人』に続くピップの青春ミステリー。




プラス情報

ハヤカワ・ミステリマガジン2022年1月号「ミステリが読みたい!」第1位『自由研究には向かない殺人』の続編、ピップ3部作の2作目




読むネコポイント

2021年に颯爽と現れた風「自由研究には向かない殺人」

こりゃ面白いではないかと、大変楽しく読ませていただきました。

その三部作の2作目が出ると聞いて、そりゃー期待が膨らんでしょうがないわけです。

そもそも、管理人きょまタローはこのシリーズの装丁が大変好きなわけです。

期待値が上がってしまってますが、さて本作は、、

【 自由研究には向かない殺人 】ピップの抜群な行動力と論理性とユーモアで進む青春ミステリー


前半部分を読んでいると、進まない、、

『あれっ??』こんな暗い感じの話だっけ?? 

そうです。

本作はピップがリトル・キルトンという狭い共同体に揉まれ、大人になっていく過程の悶々とした葛藤が多いのです。

前作は前進前進、また前進、若さがブッチ切ってモラルや観念などをぶっ飛ばしていたのに対し

今回は人間らしく、悩み苦しみます。

探偵業やネット配信は、周りに少なからず影響を与え傷つけることが、リアルに迫ってきます。



なぜそこの部分に絞ってしまうかと言いますと

おそらく管理人きょまタローの形成に関わってくるのかもしれません。>>管理人プロフィールはこちらで

正義感が強く、一直線で真実に突き進むピップ

こういうタイプは時として人を傷つけてしまうのでしょうか。

周りの人は良くも悪くもピップの言動を利用したり感心したり、非難したりで

責任は取らないけど、外側からはヤイヤイは言います。

きょまタローはなんとなくピップ気質ですので、彼女のぶつかる壁が分かる。

矢面に立ちやすいタイプは今の時代は生きづらいもの。

そうなると、俄然応援したくなります。

君は賢い子だ、だからわかるはず   頑張って!!  

性(さが)を受け入れるんだ、、と。
 

 
ここから少々ネタバレあります!!

まんま作者に術中にはまった感はありますが、本作は前作のような明るい展開ではないにしろ

ジィレミーの失踪は自作自演なのか、それとも他人が関わっているのか?!

その他人と思われる レイラって誰なんだ?!と二転三転します。

そして最後には思っているより重めな哀しい人の影。

犯人だから完全悪なわけでなく、被害者は可哀想なだけでなく

生きるということは人に影響を与えていくんだなと、思わずにはおられないエンディングです。

前半は1作目の続きがだらりとした展開に感じましたが

1/3進んだ辺りからは、ノンストップで読んでしまいました。

一つだけ言いたいのは、文庫本の字が小さいーーー 泣

読みにくいぞーー。

次作は3部作 の最終章、ピップ大学生編らしいので、さらなる成長を遂げたピップに会えるでしょう!!

ラヴィと別れてないといいな(希望)

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