「暗殺者の屈辱 上下」マーク・グリーニー :著 早川文庫
ストーリー
ロシア政府に打撃を与える送金情報が詰まったデータ端末と、
持ち主のバンカーであるアレックス・ヴェリスキー確保の任務を
CIAの元ハンドラー、スーザンから依頼をされる。
ロシア、アメリカ、ウクライナの工作員が激烈な奪還作戦を繰り広げる中
コートは愛するゾーヤとの奇跡的な再会を果たすが、、、。
データの行方は? CIAとグレイマンの関係はどうなるのか?!
シリーズ13作目。
プラス情報
マーク・グリーニー著
暗殺者の屈辱 上下
暗殺者の回想 上下
暗殺者の献身 上下
暗殺者の悔恨 上下
暗殺者の追跡 上下
暗殺者の潜入 上下
暗殺者の飛躍 上下
暗殺者の反撃 上下
暗殺者の復讐 上下
暗殺者の鎮魂
暗殺者の正義
暗殺者グレイマン
(出版年月が新しい順)
読むネコポイント
大好きシリーズの一つ、グレイマンこと、コート・ジェントリーのシリーズです。
Netflixで映像化され、これまた大好きなライアン・ゴズリング主演です。
でも、まだ見れていません。我が家はネトフリ未加入 涙
映像はどんな感じなのでしょう、いつかAmazonプライムで見られる時が来ると信じて、
新刊行のこちら「暗殺者の屈辱 上下」です!
今回はロシア・ウクライナ情勢を背景に、露を憎むグレイマンが、自分の正義を信じて戦います。
ロシアの一部の富裕層”オルガルヒ”に嫌がらせを行う仕事を請け負っていたジェントリーは
常に愛するゾーヤ・ザハロワを探し続けています(自分から姿をくらましたんですけどね)。
一方ゾーヤはジェントリーが突然消えた事で激しく傷つき、
酒とドラッグに依存しながら最低限の仕事だけ受ける、ボロボロの暮らしを送っています。
オルガルヒのマネーロンダリングを行う銀行員(バンカー)である
ウクライナ系スイス人アレクサンドル・ヴェリスキーにロシアのフィナンシャルプランナーのイーゴル・クループキンが
金の流れ全ての情報が詰まった携帯電話を託した事から
ロシア・アメリカ・ウクライナ・ドネツクの、スパイやCIA、傭兵などの秘密工作が始まります。
ロシアとウクライナの戦争は2024年今だに続いており、
ロシアとの経済活動を復活させたい米国やヨーロッパ諸国の思惑、
ウクライナ東部のドネツク地区(ロシアのバックアップにより独立宣言)の問題などが
本作には盛り込まれております。
そして、何よりコートとゾーヤの再会はどうなる?!?!
追われる暗殺者同士の二人の今後に未来はあるのか!?
一つだけネタバレですが
憎ったらしい事この上ないCIAのスーザン・ブルーアが最後悲劇に見舞われます。
グレイマンのこれまでのハンドラー、マット・ハンりー → スーザン・ブルーア →
今後はアンジェラ・レイシーになるのか、そして孤高のレイシーは
CIAの内部政治にどう揉まれていくのでしょうか、興味津々でございます。
ハードだったシリーズ初期から比べると、ジェントリーの人間味がどんどんと出て来ており
幸せとは逆ベクトルな生き方だけに、読んでいて辛くなっちゃいそうな気もしないでもありませんが
まだまだ続いて欲しいシリーズ
シリーズ13作「The Chaos Agent」も米国2024年2月に発売で翻訳が楽しみです。