「カラス殺人事件」ホサラ・ヤーウッド・ラヴェット:著 KADOKAWA
ストーリー
ソフィの依頼でトンネルで調査を行なっていた、生態学者のネル・ワード博士が重要参考人に。
ネルが無実の照明をしようとすればするほど不利な立場に追い込まれ、ついには容疑者になってしまう。
ペンドルベリー薯刑事のジェイムズとネルは惹かれ合いつつもお互いに信用ができず、
親しかった同僚アダムとの距離は離れていくばかりで、ネルは窮地に立たされる。
ネルの隠された秘密により殺人事件解明は遠のいてしまうのか!?
新たなシリーズの開幕、魅惑のコージーミステリ。
プラス情報
<<著者について>>
サラ・ヤーウッド・ラヴェット:16年間生態学者として動物(および人間)の夜行性を研究した後、殺人に興味を抱くようになった異色のミステリー作家。動物の研究をするため、イギリス全土および世界中で現地調査している。博士課程では、絶滅したと思われていた動物プランクトンの種(ルビ;しゆ)を再発見し、その記録はロンドンの自然史博物館に保管された。 引用:本書より
読むネコポイント
タイトルがね、引っかかりまして軽い気持ちで早速読んでみたわけですが
意外にも文庫の文字は小さく500ページ弱ありまして、結構読み応えある作品でした。
そして何より驚いたのは文庫本なのに2000円台ではありませんか!!
時代的に、もう紙のものは高くなるんでしょうねぇ 、、、
感慨深いです。
お話としては、序盤面白そうな感じでサクサクテンポ良く進みます。
ですが、ネルの世間知らずっぷりに段々正直イラっとしてきます。
これは個人的にこんな感じの人が苦手なだけかもしれませんが w
なんでしょう、「ストーンサークルの殺人」ポーシリーズのティリーもイノセントですが、好きなんですけれどね。
といっても専門的すぎもせず、読みやすく書いてありますので、眠くなったり
読んでいて辛くなってきたりはありません。
とあるイギリス片田舎の古いトンネル内で、ソフィ・クロウズがレンガで撲殺されます。
この名前のクロウズが「カラス殺人事件」てことらしいです。
ネルはハメられて犯人に仕立て上げられてしまいます。
実はネルには親しい同僚にも打ち明けていない、出自にまつわる秘密があり
そのせいで自信が今ひとつ持てず壁を作り、更には警察に疑惑を持たれたりと、
ややこしいことを更に複雑にしてしまうところがあります。
ここら辺がストーリの要でもあるのですが、少しねっとりと感じてしまいました。
ネルが魅力的に思えず、湿度が高い上に頑固で世間知らず、面倒くさい女子だな、と。
原書ではそうでもないらしいので、訳があんまり読みやすくないのかもしれませんね。
事件解決に向かって、吹っ切れていくのは良かったけれど。
謎解きはそこまでではなく、ネルの成長ストーリーがメインのような感じでした。
というわけで、2作目のネルやアダム、ジェームスの活躍に期待大です。
英題はすでに2作目は「動物の名前+殺人事件」ではないようですが w
邦題はどうなるのでしょう??!!!