「キュレーターの殺人」M・W・クレイヴン:著 早川書房
ストーリー
サミット関係者のヘリコプター操縦士の男が売春宿で殺された事件を担当することになる。
殺された操縦士には謎が多く、MI5は何かを隠しているが、、
前回の捜査で知り合ったFBIのメロディー・リーと、ポーの良き相棒のティリー、
敵か味方か分からない、MI5のフィンチやアラスター・ロックと供に
3年前に起きた不可解な銀行襲撃の殺人事件との関連性を追いかける。
政治的背景が色濃く、横槍も多い今回の事件、さてはてポーとティリーは解決出来るのか!?
シリーズ第四段。
プラス情報
M・W・クレイヴン
イギリス・カンブリア州出身の作家。軍隊、保護観察官の職を経て2015年に作家デビュー。2018年に発表した『ストーンサークルの殺人』で、英国推理作家協会賞最優秀長篇賞ゴールドダガーを受賞した引用: 出版社より
ワシントン・ポーのシリーズ
ストーンサークルの殺人 2020 英国推理作家協会賞最優秀長篇賞 ゴールド・ダガー受賞作
ブラックサマーの殺人 2021
キュレーターの殺人 2022
本作「グレイラットの殺人」CWAのイアン・フレミング・スティール・ダガーを再び受賞
読むネコポイント
あっ、と思ったらもう出ているではありませんか
カンブリア警察のワシントン・ポー&ティリー・ブラッドショーシリーズの第4作目
「グレイラットの殺人」です。
管理人きょまタローが、リアルタイムで1作目から追いかけているこのシリーズ、
本作の印象はどうかというと、、、
前作「キュレーターの殺人」が、後半信じられない程の急展開が続き、
更に読み終わった後、夢でうなされかねないハードな展開だったため、
この先どうなっちゃうのかしらと、心配と期待がないまぜ状態で手に取った本作、
いやいや、意外にも
なんかクール
それに、さらっとしているではないか
という印象でした。
-・-ここからネタバレありますので注意!!-・-
もちろん、終盤は怒涛の如く二転三転し
事件は続くよどこまでも、まだオチが続くのか!!と突っ込んでしまいましたが
前回の生々しさみたいなものはなく、
ポーが家なき子にもならずに済んで、よかったよかったと終わりました。
MI5の食えない爺さん、アラスター・ロックの信念に基づく言動が
なんだか全てを、潔さで締め括った感がありました。
ステファニー・フリンが復帰しm次作で戻ってくるとのことで安心しました。
前作でおどろおどろしい出来事に巻き込まれてしまったので。
更に、少しづつですが、ワシントン・ポーの名前の由来にも近づいており、
イギリスでは既に5作目も刊行済みだそうなので、
2024年には日本でも読めるかと期待しています。