【 卒業生には向かない真実 】なんだか残念な最終作、自己の探求概念への旅

卒業生には向かない真実は創元推理文庫2023/7/18、ホリー・ジャクソン著,服部京子翻訳

「卒業生には向かない真実」ホリー・ジャクソン:著 東京創元社

ストーリー

イギリスの田舎リトル・キルトンに両親と弟と暮らすピップは18歳の高校生

まもなく大学入学と共にリトル・キルトンを旅立つ予定だが

過去に解決へ導いた殺人事件を機に、ピップはPTSDを患っているが、それと対峙できずにいた。

ストーカー被害をきっかけに、6年前の連続殺人事件との類似点に気がつく。

ミステリ史上最も衝撃的な『自由研究には向かない殺人』三部作の完結編。

『自由研究には向かない殺人』『優等生は探偵には向かない』い続く3部作の最終章、ピップの青春ミステリー。




プラス情報

<<ピップ三部作 + 一作>>
ハヤカワ・ミステリマガジン2022年1月号「ミステリが読みたい!」第1位の1作目
自由研究には向かない殺人 2021/8/24
優等生は探偵に向かない 2022/7/20
卒業生には向かない真実 2023/7/18
受験生は謎解きに向かないは 2024/1/11

受験生は謎解きに向かないは創元推理文庫2024/1/11ホリー・ジャクソン著,服部京子翻訳

【 受験生は謎解きに向かない 】ピップ謎解き三部作のエピソードゼロ編

2024年3月18日
卒業生には向かない真実は創元推理文庫2023/7/18、ホリー・ジャクソン著,服部京子翻訳

【 卒業生には向かない真実 】なんだか残念な最終作、自己の探求概念への旅

2023年11月6日
優等生は探偵に向かないは創元推理文庫、ホリー・ジャクソン著,服部京子翻訳

【 優等生は探偵に向かない 】成長、苦悩するピップを応援したくなる青春ミステリー

2022年10月8日
自由研究には向かない殺人、は創元推理文庫2021/8/24でホリー・ジャクソン著,服部京子翻訳

【 自由研究には向かない殺人 】ピップの抜群な行動力と論理性とユーモアで進む青春ミステリー

2022年2月14日



読むネコポイント

2021年に颯爽と現れた風「自由研究には向かない殺人」で鮮烈なデビューだった本シリーズです。

1作目は、ユーモアがあり主人公ピップが一生懸命謎を解こうと頑張る姿が応援したくなり、

またそ謎解きにも夢中になって読み進めました。

結構話題にもなり、たくさんの方が呼んだのではないかと思われます。

そしで、2作目「優等生は探偵に向かない」ですが、

あれっ、、て感じで、サイト管理人きょまタローは読んではいたものの、あまり気をとめていませんでした。

1作目の続き感が強く、あまり印象に残らなかったのと、素直に面白味を感じなかったのでした。

当時の記憶があまりありません。

そして3部作の最終です。

まとめの最後の内容となれば、前作が前置きになって大どんでん返しが来るのかもしれない、、

と少し期待していたのですが。。



前作はピップがリトル・キルトンという狭い共同体に揉まれ、大人になっていく過程の悶々とした葛藤がメインの進みでした。

若者の成長過程として青春ミステリーとしても受け取れます。

他者と自分の境界線を知るピップ、それを支える恋人ラヴィ

そんな感じあるよね、なんてノスタルジックな思いで読みました。

そして本作、3つ目の内容はといいますと、

「えっ、、このモヤモヤまだ続くんだ」

もう終わったのかと思った1作目の内容を引きづり続けるピップ

それどころか薬の助けを借りて正気を保っているところからのスタートで重い内容で始まります。

もしかしたら急展開して大往生に進むのではと思いつつ、2/3位読んだ時点で

無理かもしれない、何も変わらずこのまま終わるのかもと悪い予感しかしなくなる管理人きょまタロー。

これって、何かのデジャブのようだなぁと考えみたら

  • エバンゲリオン
  • 進撃の巨人
  • デビルマン

まさしく最初の愉快で未来が煌めく主人公が悩みながらもどうにかこうにか周りの友人に助けながら頑張った末、

シーズンは伸びるだけ伸びて、

そして迎えた、待ちに待った最終章、でこんな最終回なの??!!っていうのパターン

何だか騙されて読んだり見たりしていた感が拭えない終わり方といいますか、

大人として不条理を飲み込みながら生きている社会を更に拡大して

生きるとは何か、神の存在とか、テーマが大きくなりすぎた感を残して去っていった作品、

とりあえず管理人きょまタローなんかは、悲しい気持ちだけが残って終わるという後味の悪い読後感で終了しました。

最近、こんな感じの作品を読んだり見たりしているが続いており

広告代理店や資本社会の横槍が、結果がこれなんかい、、、と雑に思ってしまいますが、

この作品に関しては著者が若い頃に執筆した3部作ということですので

しょうがないのかなぁ、今後の作品をしばらく追っていって判断しようかなと思う次第です。