「暗殺者の悔恨 上下」マーク・グリーニー:著 早川書房
ストーリー
グレイマン第8弾
CIAの存在しないはずの工作員コートランド・ジェントリー、通称“グレイマン(人目につかない男)”。
今回はボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争の戦争犯罪人殺害の依頼を受け、すぐに終わるはずの案件だったが、、
売春組織の一片に関わってしまったがために、ジェントリーの正義感が発動し、売買される女性を救うべく奔走し始める。
一匹狼であるジェントリーだが、いきがかり上一般人のインターポールの下級犯罪アナリストのタリッサと一緒に行動することに。
拉致された女性を助けることができるのか。
世界に広がる巨大組織を相手に、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ、ベネツィア、アメリカを跨いで
CIAのバックアップ抜きで戦うグレイマンに勝機はあるのか!
プラス情報
暗殺者の屈辱 上下
暗殺者の回想 上下
暗殺者の献身 上下
暗殺者の悔恨 上下
暗殺者の追跡 上下
暗殺者の潜入 上下
暗殺者の飛躍 上下
暗殺者の反撃 上下
暗殺者の復讐 上下
暗殺者の鎮魂
暗殺者の正義
暗殺者グレイマン
(出版年月が新しい順)
読むネコポイント
前作の「暗殺者の追跡」から、ライトな読み応えになってきたこのシリーズ、
グレイマンことコートランド・ジェントリーは、少しづつ人間ぽさが増してきています。
スタート時は悲哀たっぷりでハードな展開、政治的要素盛り沢山でした。
本作はボスニア・ヘルツェゴヴィナ紛争などの哀しい歴史や、
バルト海周辺のルーマニア、リトアニア、ブルガリア、ハンガリーなどなど、
東ヨーロッパからバルカン半島の女性の人身売買など社会要素も入ってはいますが、
デスクワークでホワイトカラーのタリッサやその妹がパワフル(命知らずとも言える)な女性で
ヴァイオレーター(ジェントリー)に負けないくらい頑張っている点などが明るい展開となっています。
途中嘘でしょーーと「ぷっ」と吹き出してしまうような展開も折り込まれ
無敵のグレイマン、がんばれグレイマンは相変わらず健在です。
やはりホテルのクローゼットの中で寝るところなんて、ある意味ドラえもんみたいだなと。
今作ではゾーヤ・ザハロワ(ジェントリーの良きパートナー)が出ていません。ちょっと残念です。
CIAの存在しないはずの工作員ロマンティック(ザック・ハイタワー)はポイント的に出番があり
更にはザック知り合いの、グレイマンばりに戦闘意欲と正義感の強いメンバーが色々やってくれちゃいます。
少し涙しましたよ!!
「暗殺者グレイマン」は、2021年、Netflixで映画化決定。
コート・ジェントリーはライアン・ゴズリングだそう。
映像化で「極大射程」みたいな事にならないといいなぁ。
とりあえずどんな仕上がりになるのか楽しみです!!