【 素晴らしき世界 上下 】ハリー・ボッシュの新しい世界

 

「素晴らしき世界(上)(下)」マイクル・コナリー:著 講談社文庫

ストーリー

ボッシュは15歳のデイジー・クレイトンが殺害された未解決事件を追っている。

ハリウッド署の古い事件のファイルを夜中に漁っているところを、

ロス市警ハリウッド署深夜勤務担当女性刑事レネイ・バラードに咎められる。

それが二人の初見だった。

最初は懐疑的だったバラードだったが、ボッシュの調べている事件に引き込まれていく。

深夜勤務の傍ら、二人で協力して事件の解明することに同意する。



プラス情報

マイク・ルコナリー作<ハリー・ボッシュシリーズ>
1992「ナイトホークス」 〜 本作21弾 まだまだ続きそうです

レイトショー 2020/2/14マイクル・コナリー(著)、古沢 嘉通 (翻訳)

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読むネコポイント

読み始めて、あれっ バラードも出てくるんだ と思っていたら

なんと嬉しいタッグが組まれたではありませんか。

マイクル・コナリーは各シリーズの共演が上手だなと思います。

自然な感じで繋がりが出てきて、あれよあれよという間に事件が進展して

違和感全くなく、ワクワクしながら最後まで読み進めました。



ボッシュはサンフェルナンド署でヘマをやらかし、

バラードはハリウッド署で嫌がらせを水面下で受けており、

そんな境遇で元々正義感の強い二人が出会えば

今後も密かにコンビを組んで未解決事件を解決していこうとなりますわな。

ボッシュは一筋縄では行かない複雑な(面倒臭い)面を持ち合わせながらも社会と迎合して生きていますがバラードもそれに似ています。

女性ならではのマイノリティー感や、ポリネシアンと白人のミックスで

地所を持たない孤独感などが絡まり合っていて、とにかく強い女性です。

二人とも常に何かと戦っています。

大都会ロスを中心に起きる事件は、気が滅入るような物が多いのに陰鬱にならないのは

二人の生き様が格好いいし清々しからでしょう。

今回はボッシュが前作「汚名」の潜入捜査で出会ったジャンキーの女性の娘の未解決殺人事件や

ボッシュが追っているギャング殺害事件、バラードのレイトショー(深夜担当)に絡みの事件が複数同時に進みます。

これから、新しい流れであるこちらのタッグに期待大です。