【BOSCH / ボッシュ 】低温で燃え続ける、清濁併せ呑む刑事の魅力

マイクル・コナリーアメリカ合衆国作家ロサンゼルス市警察が舞台の刑事ハリー・ボッシュシリーズドラマ、ミステリー小説ハードボイルド小説原作

「BOSCH / ボッシュ」シリーズ マイクル・コナリー:原作

ストーリー

2015〜 Amazon Prime ドラマ 

ロサンゼルス警察の刑事 ハリー・ヒエロニムス・ボッシュ

湾岸戦争(原作ではベトナム戦争)の経験者であり、母親が高級娼婦で不可思議な殺人事件で亡くなり

里親と施設で育ち、弁護士の異母兄弟を持つ、複雑な生い立ちのハリー。

事件と犯人を追い詰めるあまりルール違反も厭わない、清濁併せ呑む刑事である。

不動産を副業にしお洒落に命をかけるパートナーのエドガーとは、意外にも好相性であったり、

孤独を愛する反面、年頃の娘マディとぎこちなく暮らし始めながらも愛情を注ぐ純粋な父親でもある。

ロスを舞台に、猟奇殺人から組織犯罪まで事件を追い続けるボッシュと、

元嫁、家族、娘、上司、警察組織などが複雑に絡み合いながら進んでいくハードボイルドドラマ

シーズン7決定(2020)



プラス情報

原作 著者:マイク・ルコナリー

ハリー・ボッシュシリーズ
1992「ナイトホークス」 〜 現在18作刊行 2015「贖罪の街」 まだまだ続きそうです
 *異母兄弟のリンカーン弁護士シリーズもあります。映画ではマシュー・マコノヒー主演。 

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読むネコポイント

初めてマイクル・コナリー作品を手にとったのは、20年くらい前でしょうか。

4作目の「ラスト・コヨーテ」だったかな、、 あまり覚えていないんですよね。

ものすごく面白くて夢中になったというよりは、よくわからないけど読み続けていた。

なにかが引っかかっていたんだと思います。

ハリーの怒りや暗さの理由が知りたかったのかもしれません。

図書館にはボッシュシリーズが何冊か既にあったので、全部読んでいくうちに

当然読んでいくシリーズの仲間に、ハリーもコナリーさんもなっていきました。


あれ? これってハリー・ボッシュに夢中なんじゃないの?!」とようやく気がついたのは

新刊を心待ちにし、うきうき予約をしている時でした。9作目の「暗く聖なる夜」「エコーパーク」あたりです。

それ以来は自他認めるファンです。好きです。ハリーは男性としてもタイプです。

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このシリーズの魅力は、ハリーは一生懸命仕事をしているし、生きています。

でも、不器用なので、上司に逆らって恨みをかったり、FBIと揉めたり、犯人に目をつけられたりと

しなくていい苦労を自分でどんどん背負い込むわけです。

普通だったらヤケクソになったり、荒んだりするけれども、ハリーはどこか吹っ切っているんです。

おそらくブレない何かがあるから。

そこがまた人を魅了するんでしょう。実際作品内でも女性にモテます。

ハードボイルドとジャジーな世界なので、話は泥臭くはありませんが

警察内部や政治が絡んできたり、個人の感情(妬みや嫉み)はふんだんに盛り込まれており、時に事件の鍵を握っていたりもします。

そのブレンド具合こそが、この作品に漂う独特のムードで

暑苦しくないほどに情熱もあり、クールで格好良すぎない程度にジョークや洒落も折り込まれて

まさにハリーの魅力と一体となっている気がします。

ありそうで、ないんです。こういう小説。アメリカでロスで、ずっと低温で燃え続けているモノって。

原作のそれが、ドラマにもきちんと反映されています。

最初は出来が悪かったら嫌だなと怖かったけれど、シリーズ1ですぐに大丈夫だと確信しました。

もちろん、本とドラマ、それぞれに良さがありますので、どちらも見てもらえればいいなと思います。

ドラマでは、ムーアとジョンソンの刑事ペアがいい味出ていますよ(原作ではいません) w

個人的には、一生マイクル・コナリー作品を追い続けることでしょう。

Amazon Prime で見られるドラマ BOSCH / ボッシュ