【THE WIRE/ザ・ワイヤー 】米国社会の闇を描いたリアルなクライムドラマ

オバマ前大統領ら著名人も絶賛する、社会派クライムドラマ『THE WIRE/ザ・ワイヤー』

「ザ・ワイヤー/THE WIRE」 2002〜08年 全シーズン5

ストーリー

THE WIRE/ザ・ワイヤー」 原題:The Wire 米国HBOドラマ

メリーランド州ボルティモアが舞台。

ボルティモア警察が創設した「特別捜査班」が対する

アフリカンアメリカンの低層団地の麻薬取引を取り仕切る「バークスデールファミリー」や、

ボルティモア港で起きたコンテナ内で多数の女性不法入国者が殺された事件を通して

アメリカの豊かなでない地方都市が抱える諸問題を、政治、犯罪を通してリアルに描いたドラマ。



プラス情報

<出演者>
ドミニク・ウェスト/ランス・レディック/ソーニャ・ソーン/ウェンデル・ピアース/イドリス・エルバ/ラリー”・ギリアード・Jr/ウッド”・ハリス/セス・ギリアム

読むネコポイント

とにかく、重厚です。ライトな内容ではありません。

いわゆる本格派、地味だけれど1話1話が大切に作られている感じ。

バーンとかジャジャジャーーン、という派手な展開は一切なく、退廃した日常のリアリティを感じさせるドラマです。

麻薬や不正に関して調べるボルティモア警察と、追い詰められる側の犯罪組織のお話。

ですが、単純な構図ではなく、警察内部の政治的駆け引き、裏切り、密告や不正、なくならない犯罪との折り合い、など社会の縮図がしっかりと描かれています。

スタートは、ボルティモア警察で特別班が編成されます。集められた刑事達はいずれも曲者。

問題児の主人公 ジミー・マクノルティ
エリート班長 セドリック・ダニエルズ
LGBTの女性刑事 キーマ・グレッグス
警察権力者の娘婿  ローランド・プリツビルスキー
有能だが7年間左遷 レスター・フリーモン
経験不足の若手 エリスとハーク



シーズン1は、麻薬犯罪組織(バークスデールファミリー)との戦いですが、そのメンツもとにかく濃ゆいんです

バークスデールファミリーのトップ エイヴォン・バークスデール
エイヴォンの甥 ディアンジェロ・バークスデール
頭脳派、エイヴォンの右腕 ストリンガー・ベル       
敵対する強盗グループリーダー オマール・リトル        

最初は誰が誰やらもうさっぱり分からない状態な上、断片的に話が展開していくので、とにかく忍耐です。

3話過ぎたあたりから、だんだんと個性が見えて来て、点と点が線になっていくので、倍々で面白くなります。

気がつくと、派手な仕掛けがないにもかかわらず、見応えたっぷりで、先の進展が見たくて止まらなくなります。


シーズン2は、ボルティモア港が舞台。

グリーク・ファミリー所有のコンテナから、不正入国の女性15人の死体が発見されたことから、港湾労働組合長のフランク(ポーランド系)も巻き込んだ、大掛かりな捜査へと発展していきます。

シーズン1で解散した特別捜査班のメンツが再び集結。

同時に、平行してバークスデールファミリーも関わって来ます。




シーズン3

左から エイヴォン / ストリンガー / 窓に映り込んでいるのがジミー・マクノルティ

米TV史上最高のドラマ」と評されるHBOの傑作ドラマTHE WIRE/ザ・ワイヤー

このドラマを見ていると、そうだよな、世の中ってこんな感じだよな、としみじみと感じます。

特別捜査班は全力で捜査に取り組みのめり込んで行きますが、上層部の横槍や政治的駆け引きなどに翻弄され、思うように進展しません。

その内、囮捜査中に捜査班のメンツから重傷者を出す事態に。

結果的に、エイヴォン・バークスデールは逮捕されますが、何重にも用意された隠蓑によって刑期は最短に。

有能なストリンガーがファミリーを代行して運営することで、何も変わらないワケです。

警察副署長に逆らった班長は証拠保管課に左遷、駆け引き下手なマクノルティは港湾警備課に飛ばされてしまいます。

全然ハッピーエンドではない。

でも、プリツビルスキーやハークは最初どうしようもない若手でしたが、特別捜査班で人間的にどんどんと成長していき、

レスターは質屋担当という能力に見合っていない部署から、殺人課へ返り咲く、

それぞれが現実を受け入れて生きていくワケです。長い人生一長一短ではありません。

その人生こそが、このドラマの醍醐味かと思います。