「ナイフをひねれば」アンソニー・ホロヴィッツ:著 創元推理文庫
ストーリー
作家のアンソニー・ホロヴィッツは探偵ホーソーンとのコンビ解消する。
毒舌劇評家ハリエット・クロスビーに、脚本を手がけた戯曲マインド・ゲームを酷評され、
ホロヴィッツは失意のどん底に落とされるが、それはその後に起きる悪夢の予兆でしかなかった。
ハリエット殺害事件の容疑者となったアンソニー、
ホーソーンは本を書かないと言い放った彼を助けるのか。
ハリエットは悪意の強い性悪女性で、全ての登場人物に殺人の動機あり。
探偵ホーソーンと容疑者ホロヴィッツはこんがらがった事件解明が出来るのか。
人気シリーズの4作目!!
プラス情報
ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズは10作を予定
読むネコポイント
ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズの四作品目です。
スタートは、ホーソーンとホロヴィッツのお別れです。
と言っても例によって、ホロヴィッツが一方的に頭にきて「もうホーソーンの本は書かない!!」と言い放ち
ホーソーンは一応引きとめるけれど、どこか他人事のような感じ。
ホロヴィッツはその後もウジウジとしてますが、
脚本した戯曲の開幕が迫っており、そちらに注力します。
無事初公演が終わり、出演者とも打ち解けなんだかいい流れなのかな、と思ったら
そうです、そんなわけないんですね、、
その後のパーティに劇評家ハリエット・クロスビーが現れ、全てが悪い方向へ。
彼女の評論で「マインドゲーム」は散々にこき下ろされ、それに並んで各紙こぞって否定的な評価が続きます。
そして翌日に、ハリエットが殺され、
ホロヴィッツは警察に勾留され、
全ての証拠が犯人がホロヴィッツを指し
ホーソーンは助けてくれるのか、助けてくれないのかよくわからない。
なぜならミステリの本執筆をけんもほろろに断ったから w
アンソニーグダグダ悩みまくります。
ここから、ネタバレありです!!
警察が家まで逮捕にやって来たところを間一髪で逃れ、
ホーソーンのところに転がり込みますが
そこでホーソーンのプライベートが色々と明らかになってきます。
義理のお兄さん?!がいる、
養子として育った過去、
昔リースで暮らしていた、
警察の委託だけでなく、ある組織のためにも働いているらしい
などなど。
アンソニー、犯人容疑だけでなくホーソーンにも翻弄され
いっぱいいっぱいです w
事件が複数の線で絡まっており、掘れば掘るほど性悪女です w
更に、ホーソーンのしれっとしつつ、ちゃーんとホロヴィッツを助けるあたり
でも、これでもう本は今後書かなきゃいけないし
優しいのか腹黒いのか、その辺のツンデレ加減が抜群に面白いですね。
少しワンパターン気味ではあるけれど
それはもう安心感ていうことですし
心地よいコンビで今後も読んでいきたいシリーズです。