「カササギ殺人事件」アンソニー・ホロヴィッツ著 創元推理文庫
ストーリー
1955年7月、サマセット州にあるパイ屋敷の家政婦の葬儀が、しめやかに執りおこなわれた。鍵のかかった屋敷の階段の下で倒れていた彼女は、掃除機のコードに足を引っかけたのか、あるいは…。その死は、小さな村の人間関係に少しずつひびを入れていく。余命わずかな名探偵アティカス・ピュントの推理は―。アガサ・クリスティへの愛に満ちた完璧なるオマージュ・ミステリ!
「BOOK」データベースより
プラス情報
「このミステリーがすごい! 2019年版」第1位
「週刊文春ミステリーベスト10 2018」第1位
「ミステリが読みたい! 2019年版」第1位
「2019本格ミステリ・ベスト10」第1位
「本屋大賞翻訳小説部門」第1位
「2019年本屋大賞翻訳部門」第1位
読むネコポイント
こちらの本、もうすでに語り尽くされてる感があるので、主観を交えて好きに書いちゃいます。
もっと早くに手に入るはずが、何度もその機会を逃し予定してた半年後にようやく読み始めるという、縁がなかったとも言える”カササギ殺人事件”。
でも、手に入って直ぐ読んじゃいました。一巻はスルスルと、二巻は猛スピード1日で読み上げました。
だってね、たくさん仕掛けがしてあって、有名シリーズを手がける脚本家でもある作者の意のままですよ。
「うまいなっっ」
感心しきりです。全然前説やネタバレの情報を、確認していなかったので。
多分流行りもので、ベストセラーだったので軽んじていた故、ハードルが低く期待していなかったのでしょう(私の好きな本はあまりベストセラーにならないんですよね、悲しい)。
だから、素直に 「面白い!!」 と思いました。
上下巻の意味がこれほどある本もありませんね。企画段階ですごく練っているのがわかる。
でも、そういうプロットが巧み、とか考えちゃってる時点で、本読みとしては冷める部分もあり、純粋な感動みたいなものはなかったです。
とにかく うまいなーー と。
決して上手い作家をリスペクトしてないわけじゃないんですが。
途中二巻は早く先を読みたい気持ちで進みましたが、だれてしまう部分あり。2作を比べる際に、内容を大量に載せる必要はないような気がしました。
親切すぎるんですかね(お節介気味)、アンソニーさんは。
「すごく面白いけど尊敬はされない」本の主題と同じ印象の、作品という事でしょうか。これもレトリックだったりして・・・
普段あまり本を読まない人、ミステリーにちょっと興味が出てきた人、手に取りやすい本、読みやすい本だと思います。
シリーズ
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