【 鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室 】苦悩のヴァランタン警部と7月革命後のパリ

「鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室」エリック・フアシエ:著 早川書房

ストーリー

19世紀前半のパリ、革命後の息立つような不安定な政治情勢の中、

不可思議な自殺?他殺?とも思える事件が起こる。

パリ警視庁の青年警部ヴァランタン・ヴェルヌは、その圧倒する美貌の下に

二重三重に重なった生い立ちを隠しつつ、この謎の多い事件の解明へと突き進む。

謎の怪人「助任司祭 ”ル・ヴィケール“」や

身を呈してヴァランタンの捜査や身を案じるアグラエ・マルソーと共に

ヴァランタンは事件と供に、自身を解放できるのか!?




読むネコポイント

フランス革命後、政治状況が不安定、そしてエネルギーに満ち溢れたパリで起こる謎の事件。

頭がキレて(理系の化学タイプ)

お金持ちで、さらに天使のようなフェイスを持ち、

過去に何かをひきづっている影のあるヒーロー、

警部ヴァランタンの登場です w

完璧すぎるでょう w 主人公として W

でもそんな ベタにも思える設定なんですが、大変心地よくストーリーが展開します。



最初は時代設定に、全く馴染みのない1830年のフランスのパリ、と言うことで

頭に中々内容が入ってきませんでした。

そこら辺の知識が足りなかったので、下記参照ください。

→フランス革命(1789年)後、立憲君主制

→急進ジャコパン派の恐怖政治

→ナポレオン

→ルイ18世王政復古

→ナポレオン返り咲き

→ルイ18世返り咲き

→七月革命後 ルイ=フィリップ立憲君主制

このような具合で、産業革命後でエネルギーに満ち溢れた面白い時代だったようです。

 
物語は二重構造になっており、現在進行形の鏡にまつわる殺人事件と

監禁された少年の脱出劇とが同時に進行。

ヴァランタンは鏡にまつわる殺人事件の捜査を一人で進める内

大衆劇の女優のアグエラと出会い、彼女の底抜けにポジティブでさっぱりとした気性に惹かれていきます。

鋭い観察眼を持つヴァランタンは次第に事件の解明を進めますが、横槍が入ったり

他の事件に巻き込まれたりと、何度も命を狙われますが

不思議と誰かに助けられ、真相へと突き進見ます、、、



書いていると勧善懲悪の時代劇みたいですね W

実際読んでいると、時代背景やフランスの名前などで、それどころではないくらいに

頭の中での情報整理が大変だったりするのですが

オレンジ不思議とそれが心地よく感じたりします。

結局のところ、芯が通ってブレない内容なのと、

意外にトリックが仕掛けられており、2度3度「はっ」とさせられる展開だからなのかも知れません。

最終的には、ヴァランタンの不器用さに惚れてしまう、、、と言うことかな〜 w

暗いんですよ、ヴァランタン。

苦悩してばかりだし、、、ほっとけなくなるでしょう w

アグエラはまんまとハマっちゃっています。

今回、「パリ警視庁迷宮捜査班」シリーズ 著:ソフィー・エナフの新作と間違えて読み始めた次第でしたが(そういう方他にもいるんじゃ?)

「パリ警視庁迷宮捜査班」ほんわりしたフランス版 Closer

大当たりの作品でした!!

シリーズものとして次作はフランスで刊行されているそうですし、日本でも第2弾が待ち遠しいものです!!

鏡の迷宮 パリ警視庁怪事件捜査室
エリック・フアシエ 著