「ヨルガオ殺人事件 上下」アンソニー・ホロヴィッツ:著 創元推理文庫
ストーリー
失踪中の娘のセシリーを探し、8年前にホテルで起きた殺人事件の犯人を知ってしまったのが原因か真相を解明して欲しい、と。
名探偵アティカス・ピュント・シリーズの『愚行の代償』が引き金になり、起こった失踪騒動、
かつてその本の編集者であったスーザンは事件を解明できるのか。
アガサ・クリスティへのオマージュ、前作『カササギ殺人事件』のアティカス・ピュントが再び作中作で登場!
プラス情報
「このミステリーがすごい! 2022年版」海外編第1位
「2022本格ミステリ・ベスト10」海外篇第1位
「週刊文春2021ミステリーベスト10」 海外部門第1位
ベストセラー「カササギ殺人事件」の続編
ホーソーン&ホロヴィッツ・シリーズは10作を予定
読むネコポイント
なげぇ・・・ アガサクリスティ好きとかの方なら、この長さも楽しい時間が倍増、というところなんでしょうが
前作「カササギ殺人事件」が、イマイチハマらなかった運営者きょまタローは
全然読み進めない上、ようやく訪れた下巻の頭では、上巻内容を結構忘れており
どの人が現実で、誰が作中作の人物なのか、コンガララってきてしまい
何度も睡魔と戦いながら、どうにかこうにか結末にたどり着くという、愚鈍さでした。
しかし、混乱の極みに陥ってしまったのですから作者の思惑通りで、プロットは前作同様、まさに見事です。
でもねぇ、、 作品が面白いかって聞かれたら、よく分からないというのが本音です。
作中作で入れ子になっている構造を、うまくまとめ上げてミステリーに仕上げているのはすごい力量だと思います。
テクニシャンです、ホロヴィッツさん。
きょまタローが個人的に全然思い入れられない理由はおそらく、主人公のスーザンが全然魅力的に思えないから。
恋人のアンドレアスは楽天的なギリシャ人としてキャラが結構好きですが。
もしや、ホロヴィッツ女性を描くのあんまりなんじゃ。。。
なぜかというとホーソーン&ホロヴィッツシリーズは、好きなんです。
はい、グズグズ言ってないで、今回の内容を追いますと、
名探偵アティカス・ピュント「愚行の代償」が作中作として入れ子になっています。
この小説を読んだことで過去に起こった殺人事件の真相を知ってしまった
高級ホテル「ブランロウ・ホール」経営者一族のセシリーが行方不明になります。
過去にアティカス・ピュントに準えた事件を解決に導いたスーザンのもとに、セシリーの両親が事件解決の依頼をしてきます。
スーザンはアンドレアスとの仲やクレタ島でのホテル運営に行き詰まりを感じており
気分一新とお金のためにイギリスに渡り事件を探りはじめますが、関係者は嘘をつくし
肝心な部分を隠すので、全然捗りません。
とにかく故人アラン・コンウェイ(「愚行の代償」著者)が超嫌なヤツであることがクローズアップされます w
どんでん返しはイマイチかな〜 新事実が後半続出で、帳尻合わせっぽさが否めないような。
あっ、そうそう、セシリーもぜんっぜん思い入れられません。こんな女いるか?って感じです。
まだ、すげぇイケすかない女のリサ(セシリーの姉)の方が人間味あふれているような気がします。
そっかー アンソニー・ホロヴィッツの描く女性がイマイチなんだなぁと再確認してしまった本作でした。
でも、これは愚鈍なきょまタローの個人的感想で、評判はすこぶるいいので、是非呼んでください。
さてはて あなたはどっち派でしょうか (面白い、が圧倒的だろうよ) w