「危険な男」ロバート・クレイス:著 東京創元社
ストーリー
私立探偵ジョー・パイクは銀行の帰り道、銀行窓口に座っていた女性イザベルが拉致される現場を、偶然にも目撃する。
彼女を拉致犯から助け出したはずが、犯人二人は保釈の上、イザベルが行方不明に。
行きがかり上関わった事件が大きく展開し、イザベルの親友カーリー、相棒のエルビス・コールと共に、パイクはイザベルを見つけることができるのか!
彼女を執拗に追い詰める輩たちの正体は?!
私立探偵コール&パイクシリーズ、寡黙で戦闘スキルが異常に高い男パイクが主役、
彼の生い立ちや謎のプライベートのベールが明かされる。
プラス情報
ロバート・クレイス著作 コール&パイクシリーズ 上から新作
危険な男 パイクが主役!!
指名手配
約束 (主役はロス市警スコットと警察犬マギー、コール&パイクも出てきます)
容疑者 (主役はロス市警スコットと警察犬マギー)
天使の護衛 パイクが主役!!
サンセット大通りの疑惑
死者の河を渉る
ぬきさしならない依頼
追いつめられた天使
モンキーズ・レインコート
読むネコポイント
ロスで探偵業を営むエルビス・コールとその相棒ジョー・パイクのシリーズです。
陽気でおしゃべりでチャラいのかなと思わせといて有能で探偵業をしっかりとこなすコール。
一方相棒のパイクはほぼ喋りません。
「そうだ」とか「大丈夫か?」など、最低限の言葉で意思疎通を図るスキルを持つハードでマッチョな男性。
でもね、絶対このシリーズを読んでいる女性(あまり多くはないかもしれませんが)は間違いなく
パイクのこと好きです。男性として。
だって優しさが滲み出ているし、くだらないこと言わずに守ってくれるし、ミステリアスだし、多分ハンサムっぽいし。
今回はそんなパイクが主役で活躍する「危険な男」です。
スタートは銀行の窓口の女性二人がクールでセクシーな男性客のことで目配せしているシーンで始まります。
その男性こそがパイク!!(あぁ やっぱりパイクはいけてるんだな〜と納得)。
パイクの方は実はちゃんとその事態を分かっており、満更でもないけど、
今後銀行変える頃合いかなどと考えながら車に乗り込んだところ
先ほどの受付の女性イザベルが通りの向こうで拉致される現場をバッチリ目撃してしまいます。
正義感が強い(というか悪者が嫌いな)パイクは、彼女を助けるべく拉致犯を追いかけますが、、
極々平凡な女性イザベルがなぜ拉致されたのか、プロによる反抗手際の良さの裏には一体何が隠されているのか。
イザベルの友達カーリーと一緒にパイクはイザベル奪還に奔走します。
ロスの裏社会の様子や殺人、麻薬カルテルなど関連してきますが、
作品全体に漂う、どこかほっこりとしたムードで緩和されています。
パイクはやっぱり裏切らない。常に前に進む。
今回はパイクのなかなか明かされないプライベートや過去も出てくるので
コール&パイクファンの方は是非とも読んでください。