「あなたの隣の発達障害」本田 秀夫:著 小学館
ストーリー
あの人はなぜ、いつも約束の時間に遅れるのだろう。どうして、机のまわりが散らかり放題なのだろう。企画書や報告書が書けない原因はなんだろう。うちのパートナーは、なぜ家事や育児を手伝わないんだろう…。それは「大人の発達障害」が原因かもしれません。まったく悪気はないのだろうけれど普通に文句を言っても通じない、発達障害の傾向がある人たちとストレスなく付き合う方法を公開します。
引用: 「BOOK」データベース
プラス情報
著者略歴
本田/秀夫
信州大学医学部子どものこころの発達医学教室教授・医学部附属病院子どものこころ診療部長。特定非営利活動法人ネスト・ジャパン代表理事。1988年、東京大学医学部を卒業。横浜市総合リハビリテーションセンター発達支援部担当部長、山梨県立こころの発達総合支援センター所長などを経て現職。発達障害の早期発見、早期介入から成人期の支援まで、あらゆるライフステージにわたる臨床経験をもつ発達障害の専門家。学術論文も精力的に発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)引用: BOOK著者紹介情報
読むネコポイント
発達障害についての本の著者で、一番シンパシーを感じるのがこの本「あなたの隣の発達障害」を書いた本田先生です。
NHKにも時々出ています。
非常に優しい口調で、わかりやすい言葉で発達障害を説明する様子が、発達障害グレーゾーンの自分にとっては、安定剤のように「ほっ」とするのです。
凄く偉い先生、権威がある立場のはずですが、全然そんなおごった雰囲気もない、これはご本人が軽度のADHDであるとカミングアウトされていることから察するも、自然体の方なのだろうと思います。
発達障害ゆえに、困りごとの質を肌でわかっていらっしゃる、それを普通(定型発達)の人に、わかりやすく普及してくれている、そんな風に見えます。
数ある対処方法、何がXXにいいとか、何で良くなる、など諸説ありますが、それは発達障害の症状が多岐にわたるためで、決定打がなく、人によってそれぞれ違うからです。
自分に合う対処方法を探しながら生きている、それが発達障害者です。
ストレスを少しでも軽減したい、辛い気持ちになった時にどうすればいいのか、など悩みの根っこの部分が同じだとすると、それを紐解いてこうしてみるのも手だよ、と新たな手立てを提示してくれる本だと思います。
発達障害の当事者、その周りの人に向けたアドバイスが載っています。
視野狭窄が矛先を変えれば道は開ける、そんな本です。
ああしろこうしろ、といった押せ押せの本ではありません。
疲れちゃっている人、困りごとで頭が回らなくなってしまってる人、優しく導いてほしい人、にオススメです。